頭部造影CT(CTA)検査とは?




本日は、当院で最近実際に起きた症例についてお話したいと思います。

CT検査は、なじみがあると思いますが、CTA検査になると・・・

 

「あまりよく分からないなぁ~」

「前処置はどうするんだっけ?」

「生食をつなげばいいんでしょ!」

 

などCTよりも検査数が無いため忘れる方も多いと思います。

 

そもそも頭部造影CT検査(CTA)とは・・・

 

普段よく撮るCTで頭の血管も、もちろん写っています!

がしかし、これで動脈瘤があるとか、

狭窄があるとか画像で見るのは中々困難を要します。

 

そこで、造影剤(血管を染まらせる薬)を用いると血管も明瞭に描出され、

テレビでみる3次元(3D)の画像やより正確な診断が可能となります。

 

と、まぁこんな感じです。

 

ここからが本題です。

 

検査をする際に造影剤を流すためのルートをとるのですが、

右手左手に刺すでだいぶ検査に影響が出るって知っていました?

私は今回初めてその重要性を知りました。

 

まずは画像ををご覧ください!

下の画像はオレンジ色の線(あごのあたり)

の断面図(輪切り画像)です

そして順番に約1秒後の撮影している画像です。

どこが染まっているか分かりますか??

 

 

正解は・・・

左の静脈が染まったあとに右の静脈が染まっています。

分かったあなたは、かなりの画像通ですネ!ブラボー!

 

ここで本題に話を戻しますと、

この患者さんは左手(肘静脈)

ルートを取りました。

 

結論から言いますと・・・

左手から入った静脈が、

心臓に戻らずにそのまま逆流して

総頸静脈に入ってしまったのです。。。

 

本来心臓にもどったあとに動脈として

脳に上がってきます。

 

通常の撮影では、

今回紹介した画像のように、

動脈が上がってくるのを見ながら、

染まったら撮影するのです。

 

なんで今回このような事が起きてしまったのか?

それは解剖学的な問題があるのです。

 

人間の体の血管は右手より左手からの方が心臓に行くまでに距離があります。

構造も右より左の方が脳に逆流しやすい構造になっています。

 

なので、頭部造影CT検査(CTA)の時はなるべく右手で行ってくださいね♪

 

しかし今回のケースは稀ですのでこの限りではありません。

 

検査を行う上でよい検査ができる場所 Best3

 

1 の正中肘静脈(尺側)
2 の正中肘静脈(とう側)
3 左の正中肘静脈

 

CTA撮影は高い圧力(勢いよく)で造影剤を入れるので

太く中枢よりの血管の方がいいのです。

 

くれぐれも右がいいからって手の甲とかでルートを取らないでくださいねw

【補足】
CT検査で使用される造影剤は、「ヨード造影剤」と呼ばれるもので、

通常、腕の静脈から注入してスキャンを行います。

造影剤を静脈注射して撮影するCT検査のことを「造影CT検査」、

造影剤を使わないCT検査のことを「単純CT検査」といいます。




にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村


看護ランキング

4件のコメント

    1. 質問ありがとうございます。

      まず頭部のCTA検査では約50㎖の造影剤を一秒間に4㎖とかなりの速いスピードでインジェクターという機械で注入します。

      人間の手ではとてもこのスピードでこの量は入れられません。

      これに耐えられる血管が必要なのです!!!

      手の甲のような末梢の血管だと、確かによく血管も見えてルートはとりやすいんですがコレに耐えられないことが多いんです。

      更にもう一つ理由があって、肘から心臓と、手の甲から心臓。心臓に戻るのは手の甲の方が遅いですよね。

      この差でも逆流のリスクが高まるのと、CTAの撮影では記事にも書いたように首でタイミングを見計らって撮影しています。

      手の甲だと心臓に戻るのが遅くなる分、首へ造影剤が行くのも遅くなります。

      遅くなるだけ多くのタイミング撮影をしなければならず患者さんの被ばくが増えちゃうんです。

      以上の二点が手の甲ではダメな理由です。

      ※おまけ

      針は20G(ゲージ)でお願いします!

      今回、回答したようにすごい勢いで体の中へ入れるのでそれに耐えられる針も必要なんです!細いからって22Gで刺すのはやめましょう!チューブも耐圧で!

  1. はじめまして。
    当院では総量70ml 3ml/sで検査しているのですがScan Deleyは何秒くらいとればいいですか?
    テストインジェクション、ボーラストラッキングは使っておりません。
    CTは64列です。
    よろしくお願いします。

    1. 質問ありがとうございます。

      ちょっと長くなってしまいましたがよかったら参考程度にどうぞ

      まず当院の説明から・・・

      ・造影剤の総量と速度 50ml 3.5ml/s
      ・CT装置 64列
      ・撮影方法 ボーラストラッキング法(頸椎5,6番あたりに設定し、
      ROIは用いず頸動脈が白く染まったらマニュアルでスキャン)

      こんな感じです。

      なので、当院は撮影時間を固定する撮影では無くボーラストラッキングでCT撮影しているので

      スキャンディレイが何秒とるか正直答えられません。。。

      ごめんなさい。答えられない理由を以下にまとめたので・・・

      ・各施設の目標と目的
      1㎜程の細い血管までしっかりと出し、さらに動脈だけを見たいのか、
      または静脈も出てもいいから両方ともガッツリ染めたいかで、
      撮影タイミングが異なります。

      ・病気について
      頭蓋内圧が高いSAHの患者とそうでない患者でも撮影タイミングを変える必要があります。
      圧が高い患者さんは造影剤がなかなか上がらないので、その辺も遅く撮影しなければなりません。

      ここでちょっと、質問者さんの撮影時間固定について考えてみました。

      ・撮影時間固定撮影法のメリットとデメリット
      メリット
      ・撮影時間まで造影剤注入をCT室内で目視で確認できるので安全。
      ・無駄な被ばくが無い

      デメリット
      ・検査制度がテストインジェクション、ボーラストラッキングより劣ることがある

      こんな感じですかね。

      この方法の一番こわいところは撮影タイミングが早すぎたときに全く染まらないことですよね。

      質問者さんの施設の設定を見ると、静脈が写っていても動脈をガッツリ染めた写真を見たいのでは無いかと思われます。

      ピンポイントで合わせてもいいし、多少遅くてもいいようなイメージがあります。

      でも気を付けてくださいね!

      当院でボーラストラッキングで撮影していますが、患者さん一人ひとり造影剤が上がってくるタイミングは全く違います。

      何となくのイメージで平均11秒くらいで上がってきますが、針を刺した腕の左右、刺した位置、逆流の有無、逆流の速さ

      患者本人の血圧状態(徐脈などなったら極端に遅い)などで上がってくるスピードが変わってきます。

      なので私はボーラストラッキングをおススメしたいのですが、

      質問者さんの施設の事情もありますから、

      先ほど言った様々な理由で造影剤が上がってくるスピードは違うっての覚えておいてください。

      更にいえばそこを考慮した検査ができればBESTかと思われます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です