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意識障害の評価は、看護師として非常に重要なスキルと言えます。
特に救急の現場や緊急対応が求められる状況では、素早く正確に患者の状態を把握することが大切です。
そんな時に役立つのがJCS(Japan Coma Scale)です。
このスケールを使えば、患者の意識レベルを短時間で正確に評価し、適切な治療につなげることができます。
この記事では、JCSの基本的な使い方や評価のポイントをわかりやすく解説します。
今すぐ現場で役立つ知識を身につけましょう!
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JCS(Japan Coma Scale)とは?意識障害の評価方法を簡単に解説
JCS(Japan Coma Scale、ジャパン・コーマ・スケール)は、日本で広く使用されている意識障害の評価スケールです。
このスケールは、意識障害を簡単に分類するための指標で、3-3-9度方式とも呼ばれています。
医療現場や救急時に患者の意識レベルを迅速に判断できるため、医師や看護師、救急隊員が共通して使用する標準的なツールです。
JCSで何が評価できるのか?
Japan Coma Scaleは、患者の意識状態を短時間で評価できます。
特に意識障害のレベルを確認する際に有効です。
JCSを使うことで、医療従事者同士が同じ基準で患者の状態を把握・共有できるため、診断や治療がスムーズに行えます。
JCSはどのような場面で使われる?
JCSは主に以下の場面で使用されます。
- 医療現場:医師や看護師が患者の意識状態を評価し、治療方針を決める際に活用。
- 救急医療:救急隊が患者の状態を病院に伝達する際の共通基準として使用。
JCSの使い方:簡単に意識障害の程度を評価する方法
状態 | コード | 説明 |
---|---|---|
I: 刺激しないでも覚醒している状態 | 0 | 意識清明 |
I-1 | だいたい清明であるが、今ひとつはっきりしない | |
I-2 | 見当識障害がある(場所や時間、日付が分からない) | |
I-3 | 自分の名前、生年月日が言えない | |
II: 刺激で覚醒するが、刺激をやめると眠り込む状態 | II-10 | 普通の呼びかけで容易に開眼する |
II-20 | 大きな声または体を揺さぶることにより開眼する | |
II-30 | 痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すことにより開眼する | |
III: 刺激しても覚醒しない状態 | III-100 | 痛み刺激に対し、払いのける動作をする |
III-200 | 痛み刺激に対し、少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする | |
III-300 | 痛み刺激に反応しない | |
R: 不穏, I: 護尿失禁, A: 自発性喪失 |
意識がはっきりしている場合は「JCS 0」と表記します。意識障害が見られる場合、次の3段階に分類します。
- Ⅰ:刺激がなくても覚醒している(JCS 1桁)
- Ⅱ:刺激で覚醒するが、刺激がなくなると眠る(JCS 2桁)
- Ⅲ:刺激しても反応しない(JCS 3桁)
さらに、言語反応や運動反応を基準に細かく3段階に分類し、合計9段階で評価します。
評価数値が大きくなるほど、意識障害が重いことを示しています。
また、以下の追加情報を数値に加えて示すことができます。
- R:不穏な状態
- I:糞尿失禁
- A:自発性喪失
たとえば、「JCS 3-R」という記載をすることで、意識障害の状態に加えて不穏な状態を示すことができます。
JCS評価で気を付ける点
JCSには限界もあります。
たとえば、除脳硬直と除皮質硬直の区別がなく、どちらも「JCS 200」と評価されてしまうため、診断時には注意が必要です。
その他にも、複数の要因で意識障害が引き起こされる場合には、JCSだけでなく他の評価方法と併用することが推奨されます。
まとめ
JCS(Japan Coma Scale)は、日本で標準的に使われる意識障害の評価ツールです。
迅速かつ簡単に患者の意識状態を評価できる点が特徴です。
医療従事者や救急隊員が共通の基準で意識レベルを確認し、適切な治療や対応が可能になるため、非常に重要なスケールと言えます。
しっかりと覚えていきましょう!
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