当ページのリンクには広告が含まれています。
脊髄空洞症は、脊髄に空洞ができることで感覚障害や運動機能の低下を引き起こす疾患です。
特に、痛みや温度を感じにくくなるため、日常生活でのリスクが高まります。
看護師として、患者の症状の進行を見逃さないためにも、早期発見と適切なサポートが重要です。
この疾患に対する基本的な知識と、ケアに必要なポイントを押さえておきましょう。
今すぐ現場で役立つ知識を身につけましょう!
本記事はこんな人におすすめ!
・脳神経外科病院で働いている人
・これから脳外科に配属される人
ちなみに、私は看護・医療関係の書籍をほとんどAmazonで購入しています。
タイムセールをやっていたり、定価よりも安くで購入できたり非常にありがたい存在です。
電子書籍があればKindleもおすすめです
\ お気に入りの本が見つかるかも/
脊髄空洞症とは?原因と症状、効果的な治療法を徹底解説
脊髄空洞症(せきずいくうどうしょう、syringomyelia)は、脊髄の内部に脳脊髄液(脳や脊髄を保護する液体)が異常に溜まり、脊髄に空洞ができる病気です。
この疾患は主に頚髄(首の脊髄)や上部胸髄(上側の胸部脊髄)に発生しやすいです。
脊髄空洞症の主な症状
脊髄空洞症が首の脊髄に影響を与える場合、肩から腕、指にかけて感覚障害が生じます。
初期には片方の腕にだけ症状が現れることが多いですが、徐々に両腕に広がり、運動機能にも障害が及ぶことがあります。
さらに、下肢にも影響が出る場合があります。
病気の特徴として、特に温痛覚(温度や痛みを感じる神経)が障害されやすく、火傷をしても気づかないことがあります。
対照的に、振動などの感覚を感じる深部覚は保たれる傾向があるため、これを「解離性感覚障害」と呼びます。
脊髄空洞症の原因とは?
脊髄空洞症は、脳脊髄液の流れが滞ることで発症します。
主な原因として、キアリ奇形(Chiari malformation)という先天性疾患があり、小脳が脊髄に向かって落ち込む状態が引き起こします。
また、脊髄外傷や脊髄腫瘍、脳脊髄神経の癒着が起こる疾患も原因となることがあります。
脊髄空洞症の検査方法と診断
脊髄空洞症は、MRI検査を用いて診断されます。
MRI画像では、T1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号が確認されます。
これにより、脊髄内の空洞の場所や大きさを特定し、原因疾患を推定することができます。
脊髄空洞症の治療法
症状が軽度であれば、治療は行わず定期的な画像検査で経過を観察します。しかし、症状が現れた場合には治療が必要です。
治療の選択肢として、主に手術や薬物療法が挙げられます。
手術療法
手術は、脊髄空洞症の進行を止めるために行われます。
代表的な手術方法には以下の2つがあります。
- 大後頭孔拡大術:脳脊髄液の流れを改善するため、後頭部の開口部を広げる手術
- 空洞短絡術:脊髄の空洞にチューブを挿入し、溜まった脳脊髄液を体内の他の場所に排出する手術
薬物療法
手術が困難な場合や、症状の緩和を目的とする場合には、薬物療法が行われます。
特に神経症状(痛みやしびれ)の軽減を目的として薬が使用されます。
脊髄空洞症の予防と注意点
脊髄空洞症は、早期発見と適切な治療が重要です。
特に、感覚障害や運動機能の低下などの症状が現れた場合は、すぐに専門医に相談することが推奨されます。
早期に対処することで、症状の進行を抑え、生活の質を維持することが可能です。
まとめ
脊髄空洞症は、脊髄内に脳脊髄液が溜まり空洞ができる疾患です。
感覚障害や運動機能の低下を引き起こし、特に温痛覚が障害されやすくなります。
主な原因としてキアリ奇形や脊髄の外傷が挙げられ、MRI検査で診断が可能です。
症状が軽い場合は経過観察で済みますが、症状が進行する場合には手術や薬物療法が必要です。
早期発見と治療が、症状の進行を抑えるために重要です。
しっかりと覚えていきましょう!
コメント